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准看護師が学ぶ成人看護・循環器編(放送大学)

放送大学・成人看護、循環器(18)

※この記事は、准看護師が放送大学で単位取得のため学ぶ看護分野になります。 放送大学では単位取得のため自宅学習が必須となります。 まずは通信指導問題の提出しなくてはなりません。

その問題だけやることも可能ですが、せっかく学習する環境にあるので1度教科書をすべて読んでみましょう。

循環機能と障害

 

心臓は、右心房、左心房、左心房、左心室に分かれ、4つの弁(三尖弁、肺動脈弁、僧帽弁、大動脈弁)をもち、心筋と呼ばれる筋肉から成り立っている。

心筋に酸素、栄養素を送る血管を冠状動脈といい、これは右冠状動脈、左冠状動脈(左前下行枝、左回旋枝)に分岐している。 心臓にポンプ機能があり、この働きをコントロールしているのが刺激伝導系である。

ポンプ機能とその障害

心臓は肺循環、体循環系に血液を送り出すポンプ機能としてる。このポンプ機能が障害されると、心臓は全身の組織の代謝に見合う十分な血液を送ることが出来ない状態となり様々な臓器に障害がおこり、心機能の低下、生命の危機に陥る。

刺激伝導系とその障害

 

心筋には自らが電気活動を行う自動能がある。刺激伝導系は、同房結節から出た刺激が、房室結節、ヒス束、左右脚、プルキンエ線維の順番に伝わり、心臓の拡張と収縮が繰り替えされる。通常、成人の心拍は1分間に60~80回であるが、異常が起こると100/分以上や60/分以下になることもある。

症状と看護

胸痛

代表的な疾患は、狭心症や心筋梗塞である。それぞれ冠状動脈動脈の狭窄、閉塞により血流が減少し、必要な酸素が得られない虚血状態となる。

心筋虚血が起こると多くの場合胸痛が起こる。また、胸、肩、背中、歯などの痛みなどが起こる場合もある。個人差にもよるが心筋虚血が起こっても全く自覚症状のない無症状心筋虚血がある。これは糖尿病患者や高齢者でみられることが多い。

・情報収集とアセスメント
痛みの部位、誘因、強さ性質、発症および持続時間、頻度、放散痛、随伴症状有無を観察

・看護援助

痛みを軽減するための援助

①疼痛を目的としてモルヒネを投与される場合がある。また鎮静剤が用いられることもあるが、副作用として呼吸抑制に注意する

②硝酸薬(ニトログリセリン)は狭心症に有効である。使用時には頭痛、血圧低下などの副作用に注意する。

安静度を保持するための援助

①指示された安静度の範囲で、安楽な体位を取れる工夫を行う。

②食事、排泄などの心負荷につながる日常生活行動に注意する。一つひとつの行動だけでなく、それらを続けて行うと二重負荷となり過大な心負荷となる。

③酸素療法が行われる場合、環境整備を行い確実な酸素投与実施できるように援助する。

動悸

動悸とは、普通では意識しない心臓の拍動が強くなったり、リズムが不規則になることによって意識し、不快感、違和感をおぼえる状態をいう。
①頻拍 ②不整脈 ③強い心拍動 心因性、運動性の要因で起こる場合もある。

・情報収集とアセスメント
誘因、強さ、性質、発症持続時間、頻度、頻拍(数、リズム、強さ、左右差)心電図、随伴症状有無

・看護援助

増悪を予防するための援助
①動機、随伴症状が続く場合、安静をはかりながら、安楽な体位がとれるように工夫する。左側臥位では動悸が強く感じることがあり避けることが望ましい

②脈拍測定や心電図モニターの確認を行い、異常の早期発見、対応に努める。

不安を緩和するための援助

①不安やストレスは動悸を増強させる場合があるため、患者の訴えをよく聞き。十分な説明をする。

②リラクゼーション実施、ストレス負荷軽減できるよう援助する。

呼吸困難

循環器障害がある患者は、息が苦しい、息切れ、夜寝ると息苦しいなどと訴えてくることがある。多くは心臓のポンプ機能が低下することにより、肺循環系に血液のうっ血が生じ、左心不全が影響している。換気、拡散障害が起こると呼吸の異常につながりやすい。

・情報収集とアセスメント

呼吸状態(型、数、深さ、リズム、音、胸郭の動き、起坐呼吸)呼吸困難の程度、発症および持続時間、頻度、咳嗽・喀痰の有無、チアノーゼ、酸素飽和度、胸部線、随伴症状有無

・看護援助

呼吸困難を緩和するための援助

①患者の状態に合わせ、換気効率を考えた体位(起坐呼吸、ファウラー体位)を保持出来るよう援助する。夜間は睡眠が促すようにオーバーテーブルや枕、タオルを用いて体位を工夫する。

②気道内分泌が貯留している場合は、気道の清浄化(吸入、体位ドレナージ、吸引)を行う。

心負荷を軽減するための援助

①心負荷は心筋酸素消費量の増加につながり呼吸困難を悪化させるため、適宜日常生活の援助を行う。活動休息バランスを考え指導する。

②酸素療法時は、拡散機能低下を想定しCO2ナルコーシス注意する。

浮腫

浮腫とは細胞外液、とくに組織間液(間質液)が異常に増加・貯留し、全身あるいは局所組織が腫脹した状態。 今回は心臓性浮腫についてのみ。主に右心不全の場合、心臓ポンプ機能低下によって心拍数の低下が起こり、静脈系のうっ血を招くことにより浮腫が生じる。

・情報収集とアセスメント

部位程度、発症時間、時間帯、尿量、体重、随伴症状有無など。

・看護援助

浮腫を軽減するための援助

①抹消部位の浮腫では、枕やクッションも用いて患部を挙上する。循環を促すため足浴の実施、衣類や掛物のどで保温をはかる。

②塩分・水分制限がある場合、その制限が守れるよう援助する。

③弾性包帯、ストッキングを使用する場合は、皮膚、神経障害に注意する。

二次的な障害を予防するたもの援助

①安静をはかり。転倒・転落予防に注意する。長時間の同一体位は避け、褥瘡予防に努める。

②皮膚が脆弱になるため、衣類調整、ケガに注意する。感染予防必須。

検査・治療

検査

心電図
心電図(12誘導)を使用し、心臓の電気的活動を表示、記録する。携帯型の心電図計により、ホルター心電図(24時間)、運動負荷(マスター法、トレッドミル法、エルゴメーター法)により心電図変化を確認する、負荷心電図などもある。正確な結果を得るために、正しい位置に電極を装着すること、装着する部位の皮膚の状態をよく観察する。

胸部X線検査
陰影から心臓・肺なども形状や病変を判断し、心拡大、心肥大、胸水の有無を確認する。胸部X線検査では、胸郭最大横径に対する、心臓最大横径の比率を百分率で表した指標である心胸郭比(CTR)から心拡大の程度を知ることができる。CTRは正常50%未満とされる。画像診断に影響するため、十分に患者が深呼吸できるように体位を配慮する。X線撮影時は金属、シップなどは外してもらうよう注意する。

心エコー

心臓・弁・血管の形態や動き、血流を観察する。また、心機能評価の一つの基準である左室駆出率(LVEF)が計測できる。より詳しい情報が必要な場合は、経食道エコー検査を行う、この検査は内視鏡と同様、検査前に絶飲食となる。その他に咽頭麻酔による誤嚥に注意する。

血液検査

急性心筋梗塞発症後、クレアチンニンキナーゼ(CK)は、心筋や骨格筋の壊死、障害により上昇するマーカーであり、梗塞後3~5時間に上昇し、12~24時間でピークに達する。 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、乳酸脱水素酵素(LDH)、トロポリンTも同時に上昇する。

また心不全の重症度の判定のために、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)があり、心室から血液中に分泌されるホルモンで、心室に負荷がかかると上昇する。数値が高いほど心臓に負担がかかっていると判断でき心不全だけでなく、心筋梗塞の治療指標としても有用である。 血液検査では基準値を把握し、値の示す意味を他の検査データや患者の状態、バイタルサインなど総合的に評価していく。

心臓カテーテル検査

心臓にカテーテルを挿入し、心臓内の圧や酸素濃度の測定、X線撮影装置を使用した血管・心臓を造影し血行動態を把握することができる。 左心室カテーテル冠状動脈造影(CAG)では、橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈のいずれかを穿刺し、カテーテルを挿入して冠状動脈を造影する。

合併症として、動脈穿刺による穿刺部位の出血、血種、血栓、塞栓症などが起こりやすい。穿刺部位により安静時間が異なるので注意する。また末梢動脈の触知も確認も重要となってくる。

治療

薬物治療

降圧薬・血管拡張薬・抗血小板薬・抗凝固薬・利尿薬・強心薬・抗不整脈などが使用される。 降圧薬には、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬、β遮断薬に分かれる。様々な薬剤が併用されることが多く、作用副作用、目的を把握し十分な観察と対応が必要となる。

心臓カテーテル治療

経皮的冠状動脈インターベンション(PCI)やカテーテルアブレーションがある。PCIは橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈からカテーテルを挿入し、冠状動脈まで到達させ、狭窄部位を拡張する治療である。 バルーン、ロータブレータ、ステントを使用する。

PCIでは、血管合併症やそれに伴い心タンポナーデ、ショック、不整脈などが起こる場合があるため、患者さんの状態をよく観察し急変の可能性も考えて行動していく。

CAGと同様の合併症も起こるため注意していく。

外科的治療

対象疾患は、虚血性心疾患、弁膜症、大動脈疾患、先天性疾患などがある。術式はそれぞれことなるが、術後合併症の起こりやすい時期を想定した観察、対処をしていく。術後には、本来体が備えている様々な調節機能が低下しないよう、循環動態に注意しながら早期離床を促していく。

リハビリテーション

看護者の役割は、運動療法を中心に、食事、薬物、禁煙など多岐にわたり患者の日常生活支援を行っていく。 運動療法では、運動負荷試験結果に、基づいた運動処方(種類、強度、時間、頻度)が指示されるが、運動負荷試験を実施していない場合、自覚的運動強度や心拍数に基づいた処方も可能である。

自覚的運動強度は、運動している人がどの程度「きつい」と感じているか数値化するもので、その評価にはボルグ指数が使用される。

ボルグ指数

指数 自覚的運動強度 運動強度(%) 指数  自覚的運動強度 運動強度(%)
20 もう限界 100 13 ややつらい/somewhat hard 55
19 非常につらい/very very hard 95 12    
18     11 楽である/fairy light 40
17 かなりつらい/very hard 85 10    
16     9 かなり楽である/very light 20
15 つらい/hard 70 8    
14     7 非常に楽である/very very light 5
      6    

運動療法の効果は、患者がそれぞれ長期的に継続した場合に得られることが多いため、意欲を高めながら支持的に関わっていく。同時に生活習慣の見直しが必要であるり、継続してできるよう援助していく。

慢性心不全の看護

心不全とは病名でなく、心臓ポンプ機能が障害され、各組織に必要な血液が配給できなくなり、肺循環および体循環系にうっ血が生じた病態である。

肺循環にうっ血をも伴うものを左心不全、体循環系に伴うものを右心不全といい、両方の機能不全を示すものを両心不全という。 また急激に心機能が低下する急性心不全、慢性的に徐々に進行する慢性心不全がある。

・情報収集とアセスメント

循環機能障害の程度、バイタルサイン、生活習慣などについて情報収集を行い、アセスメントする。

心不全の重症度分類としてNYHAの心機能分類がよく用いられる。

・循環機能障害の程度

呼吸困難(息切れ、労作時、安静時呼吸困難、起坐呼吸、発作性夜間呼吸困難)

浮腫・肝腫大・胸水・腹水

頸動脈怒張

咳嗽、喀痰

食欲不振、腹部膨満感

倦怠感

末梢冷感、チアノーゼ、冷汗

胸痛、動機

NYHAの心機能分類

・バイタルサイン

呼吸状態(型、数、深さ、リズム、音、胸郭の動き、起坐呼吸、SPO2)

脈拍(数、リズム、強さ、左右差)血圧、心音

体重、尿量

・血液検査

BNP

血液一般、生化学

動脈血ガス分析

・心電図・胸部X線検査、心エコー検査

・現病歴、既往歴(心筋梗塞、弁膜症、高血圧、不整脈)受診・服薬情報

・食事摂取量、排便状態、睡眠状態

・生活習慣(食事、嗜好品、運動、ストレス)冠危険因子

・心理状態、治療へのアドヒアランス

・病気に対する受け値目、理解力、認知機能

・ADL、生活環境

・社会、社会活動、役割

・キーパーソン、ソーシャルサポート、経済状況

NYHA心機能分類

Ⅰ度

心疾患はあるが身体活動に制限はない

日常的な身体活動では著しい疲労、動機、呼吸困難あるいは狭心症を生じない

Ⅱ度

軽度の身体活動制限がある。安静時には無症状

日常的な身体活動で疲労、動機、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる

Ⅲ度

高度な身体活動の制限がある。安静時は無症状

日常的な身体活動以下の労作で疲労、動機、呼吸困難あるいは狭心痛を生じる

Ⅳ度

心疾患のためいかなる身体活動も制限される

心不全症状、狭心痛が安静時にも存在する。わずかな労作でこれらの症状は増悪する

(付)

ⅡS度:身体活動に軽度制限がある場合

Ⅱm度:身体活動に中等度制限がある場合

急性期(急性増悪期)の看護援助

まずは不必要な心筋酸素消費量を抑え、心負荷を減少させる。指示された安静度を守るように援助するが、適度な運動は症状を改善し生活の質を高めるので、安静が解除された後は患者の心機能や生活状況に合わせて身体活動を促していく。

薬物療法でACE阻害薬投与がされる場合は、副作用として咳嗽(空咳)の有無を確認することが必要である。

食事療法は、軽症心不全では1日7g以下、重症心不全では3g以下の塩分制限が行われる。食事摂取量を把握しながら、水分出納バランスの確認、尿量および体重測定実施・評価をしていく。

体重は、毎朝、食事前、排尿後に測定記録し、習慣化してもらうのがよいだろう。1日で体重2kg以上増加する場合は注意が必要である。

心理、精神面では抑うつ、不安に注意する。受容的な態度で関り、患者が退院後の見通しを描けるような支援や、個々のレディネスに合わせた指導を行う。

慢性期の看護援助

心不全の増悪因子には

①水分・塩分制限の不徹底

②服薬の不徹底

③感染症

食事療法や薬物療法はその必要性を患者に理解してもらうことが重要である。家族支援、社会資源などの活用のも視野にいれていく。

感染予防については、手洗い、含嗽、インフルエンザ、肺炎球菌ワクチンの接種などを指導する。

生活習慣の中では、危険因子である喫煙については禁煙指導を行う。

定期的な受診をすることにより心不全の増悪を早急に発見することに役立つ。心不全の病態、症状について理解してもらい、増悪時の対処についても説明していくことが大切である。

心機能の評価、リハビリレーションを実施し、運動療法、患者教育、カウンセリングなどを継続しておくことも効果的である。

まとめ

成人看護は普段の看護にも必要となってくるばかりです。もう一度一から復習のつもりで学習すると自分の知識としてさらに定着するのではないかと思います。

これから放送大学の認定試験がある方は一緒に頑張りましょう。

※この内容は成人看護18年度の内容になります。


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