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認知症スペシャリストが必要な時代になっています
これから超高齢化社会がやってきます。
その中で今以上認知症を発症する方が増加していきます。
日々認知症患者と接することが多い看護職のみなさんは、学校で勉強してきたかと思います。しかし、さまざまな症状の患者さんがおり、
と考えてしまうことがないでしょうか?
認知症についてより理解すれば、認知症のスペシャリストととして職場内でさらに活躍でき、対応がスムーズになるのではないでしょうか。
そこで認知症のスペシャリストになるべく資格を紹介します。
(准看護師でも取得できるものもあります。)
認知症ケア専門士

認知症ケア専門士とは?
認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能専門技術士を養成し, 認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的としして設立された一般社団法人日本認知症ケア学会認定の民間資格です。
この資格を保有しているのは、介護福祉士、介護支援専門員、ヘルパー、看護師など様々な経験・知識を持つ方が多くいです。
認知症ケア専門士の役割
実践的な技術、知識が必要であるため、認知症患者さんだけでなく、家族や周囲も含めたサポートを行います。
認知症の知識がない方のために、どのような症状があり、対応していけばよいかを分かりやすく伝えていく役割もあります。
これから超高齢化社会となる日本では認知症がどのようなものか、みんなが知っている世の中になっていかないと対応できなくなってしまうのではないでしょうか。
認知症ケア専門士が必要な場所

介護保険施設、グループホーム、有料老人ホーム、病院、地域包括センターなど、医療・介護の現場が中心となります。
介護・医療現場では、認知症の方とより接することが多く、より専門的なケアができ、キャリアアップにも繋がっていくのではないでしょう。
受験資格
特定の必要な資格はなく、認知症患者、利用者さんとかかわりがあり、対応していることが必要です。
注意すること
ボランティア活動,実習等は,認知症ケアの実務経験に含まれません。介護福祉士や有資格者であっても認知症ケア実務経験証明書の提出が必要となります。
試験内容
「認知症ケア標準テキスト」に準じた内容
毎年7月頃実施
・認知症ケアの実際Ⅰ:総論
・認知症ケアの実際Ⅱ:各論
・認知症ケアにおける社会資源
受験料
3,000円×受験分野数(4分野で12,000円)
出題数各分野50問/ 4分野合計200問 (マーク式・五者択一)
分野ごと70%以上の正答率を有した方を合格となります。
すべての分野の合格をもって,第1次試験合格となります。
1次試験に合格するとさらに2次試験へ進むことができます。
試験内容
・認定委員会より出題される事例問題に対する論述
面接
・6人を1グループとした面接
当日発表するテーマにて、スピーチ・ディスカッション
2020年は面接は中止となっています
受験料8,000円
合格要件
・適切なアセスメントの視点を有している者
・認知症を理解している者
・適切な介護計画を立てられる者
・制度および社会資源を理解している者
・認知症の人の倫理的課題を理解している者
認知症認定看護師

資格取得するには?
5年以上の臨床経験があり、3年以上認知症看護の経験を持つ看護師専門の教育機関で6か月間学ぶことで受験資格が得られ、試験に合格すること
・観察によるアセスメントを行い認知症患者の隠れたニーズを読み取る。
・的確なケアを行い患者さんを快適な状態に導くことにより、周辺症状を予防・緩和する。
・専門的知識に基づく環境整備による事故防止の徹底、症状の悪化防止をする。
・合併症に配慮した健康管理、医療との連携を行う。
患者さんは、入院後環境の変化や活動量の低下などにより、認知症の症状が悪化する傾向があります。
病棟では家庭に近い環境を整え、生活にメリハリをつけるなどの対策が必要です。患者さんが出来るだけ、入院前の認知機能を保ったまま退院できるよう援助していきます。
訪問看護ステーション、在宅での看護では、地域との連携を行い、家族が孤立しないよう、より良い環境を整えます。
指導・相談

認知症の多様な症状への具体的な対応をリーダーとして指導し、勉強会、マニュアル整備などを行います。
周辺症状などから介護困難な家族へのケア・アドバイス、問題を抱える看護・介護のチームへのアドバイスも行います。
今後変わっていくこと
認知症認定看護師の資格者のみ入会可能です。
さらなる、認知症認定看護師の拡がりと質の向上を目的とし、勉強会などを開催しています。