
静脈注射
目的・特徴
注射後、抹消静脈系から右心系を経由し、全身に薬液が5から10分で行きわたらせることができる。
血管内に直接投与するので効果は速効性で強力である。
副作用が強く出ることもある。
①表在性、弾力性があるか
②蛇行がないか
③針の刺入に可能な太さか
④橈骨神経走から離れた血管を選択する
⑤部位は橈骨皮静脈、尺側皮静脈、前腕正中皮静脈が望ましい
注意
駆血帯を締めすぎない、2分以上巻かない(血液の正常変化が起き、血清成分や血球数が高値を示すことがある)
アルコール過敏がないか
2種類以上の薬剤を併用する場合は、投与の順番や間隔に注意する
合併症
感染、空気閉塞。循環過負荷、出血、神経損傷、動脈穿刺、静脈炎、静脈血栓、血管外漏出
①注射器②針21から23G③薬剤④アルコール綿⑤トレイ⑥手袋⑦駆血帯⑧肘枕⑨絆創膏⑩膿盆、針BOX
患者さんへの説明
①注射の目的。方法。部位、体位を説明する。
②薬剤の種類、作用、副作用を説明する。
③不安や緊張しているなどの気持ちを考え開始するか考える。
実施
①患者さんに名前を名乗ってもらう。
②アルコール異常などないか確認する。
③体位を整える。手袋をする。
④疼痛の少ない皮膚の柔らかい部位で適した血管を選ぶ。
⑤指先で触れて血管を確認する。
⑥肘関節の下に肘枕を置き、駆血帯を刺入部より7から10センチ上に巻いて締める。
患者さんに手をに握ってもらう。(駆血は2分以上しない)
⑦怒張した血管と走行を触診で確認し、針を刺す部位を始点にして、約5㎝の渦巻き状に消毒する。
⑧利き手と反対側の手で、血管を固定し、軽く皮膚を伸展する。
⑨針の刺入角度は15度以内で、刃断面を上にして、中枢に向かって刺入する。
患者さんにしびれ、痛みがないか確認する。(神経損傷がないか、嘔気、冷汗、発疹、呼吸促拍、頻脈、顔色の変化を確認する)
⑩内筒を引いて、逆血を確かめる。
⑪駆血帯を外し、患者さんに手を開くよう伝える。薬液をゆっくり注入する。
⑫薬液を注入したら刺入角度を変えずに、注射部位にアルコール綿を当てて素早く針を抜く。
⑬抜いた針は膿盆、針BOXに捨てる
⑭注射部位を3から5分間圧迫する。
⑮止血を確認し絆創膏で固定する。
揉まないように伝える(揉んでしまう人本当にいます)
⑯終了したことを伝え寝衣を整え、安楽な状態へ。